テアトル西友

昔前橋の西武デパートにテアトル西友という映画館があった。
群馬にしてはちゃんとした映画館で、中学のころ親に連れられ西武デパートに行った時に「ベルリン 天使の詩」とか上映していて驚いたものだ。何故かと言えば、当時は地元では有名な映画でも無い限り上映されるかどうかも怪しく、上映されたとしても2週間遅れとか当たり前な感じだった。そんな場所でヴェンダースが上映される訳も無く、「東京まで行かないと観れないのか。。。」とか思っていたからだ。当時映画少年であった自分には正直あこがれの場所だった。
その後、自力で前橋まで足を運べる年齢となり何度となく映画を観に行ったが、一番の思い出は今から約14年程前の夏にレイトショーで上映していた一連のゴダール作品だ。当時のチラシとか無くしてしまったけど、多分こんなラインナップだったと記憶している。
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レンタルビデオや、ミッドナイトアートシアターなどで観ていた作品を劇場で観れる非常に貴重な機会だった。アンナ・カリーナ好きとしては、特に「女と男のいる舗道」と「気狂いピエロ」の2作品は今でも忘れがたい経験だ。(「アルファヴィル」は個人的には微妙。。。)
実はこの前橋西武デパート内の本屋も凄かった。今から考えると狭いフロアだが、映画、SFといった所謂サブカルな品揃えが尋常じゃなかった。アマゾンなどまだ無い当時、フィリップ・K・ディック関連モノなどもここにくれば揃える事が出来た。「テアトル西友」と「西武の本屋」の組み合わせは自分にとって夢のようであった。
しかし、その後しばらくしてシネコン勢が侵攻してきた影響か、テアトル西友はその歴史に幕を落としてしまった。テアトル西友が終わる前に多分西武デパートの方が先に幕を閉じていたと記憶しているけどその影響もあったのだろう。

しかし去年、テアトル西友シネマまえばしとして復活していた。(恥ずかしながら、前橋の紀伊国屋でチラシを見てこの事を知りました)前橋の街中は当時に比べると衰えを隠せない。この復活には相当の意思があって実現したのだと考えてるけど、復活を実現させたのは正直凄いと思う。
そしてそのシネマまえばしで8月の下旬から「去年マリエンバートで」が上映される。
去年マリエンバートで  HDニューマスター版 [DVD]



あの「去年マリエンバートで」だよ。なんだか凄いよ。涙で前がみえないくらいだよ。
"There Is A Light That Never Goes Out"な気分だよ。